【リバースモーゲージ】について考えてみたいと思います。

リバースモーゲージの仕組みとは、今お住まいになられているご自宅を担保に生活資金を借入することです。そのまま自宅に住み続けることができ、債務者（借入した方）がお亡くなりになられた場合に、担保に入っている自宅等の不動産を処分・売却して、借入した金額を返済する仕組みとなります。

このことからリバースモーゲージは高齢者向けの貸付制度と考えてよいと思います。

住宅ローンは、住宅購入時に金融機関から一括で借入し、その融資額を毎月返済して、完済させることが一般的となりますが、リバースモーゲージは、毎月または借入した部分の残高を一番最後にまとめて一気に返済する仕組みになります。

リバースモーゲージは、金融機関や都道府県の社会福祉協議会などが取り扱いしていることが特徴で、どこで借入を行うかによって資金使途や、貸付限度額や対象になる不動産が異なるケースがあります。

金融機関のリバースモーゲージは、金融機関独自の仕組みのものや住宅金融支援機構と提携して行っているものなどがあり、金融機関の場合は、借入た方がご存命中に毎月の借入の利息分の支払いを行い、亡くなったのちに相続人が不動産を売却して借入を一括で返済することになります。

他に社会福祉協議会が行うリバースモーゲージは、借入た方が亡くなった際に相続人が、借入の元金と利息を返済することになります。

どちらの場合でも月々の支払いなどが抑えることができるので、老後生活の資金を有効活用することができると言えます。

老後は、今までの預貯金や年金などで生活をしていくため、限られた資金での生活となります。自分たちが高齢になった状態でも（例えば定年退職後など）住宅ローンの残債がまだ残っているとローンの返済に困ってしまうこともあると思います。

このような時にリバースモーゲージへ切り替えしてみるもの一つの案です。

リバースモーゲージに変更すると、支払いが利息のみに変わる為、今までの支払い金額の減額が望めます。

リバースモーゲージの資金用途にはいくつか制限などが設けられています。

取扱の機関によって内容が変わりますが、一般的には以下の通りです。

1. 自宅のリフォームに関する費用
2. 老人ホームの入居に関する資金
3. 老後に介護費用や医療費その他の生活費など
4. 住宅ローンの残債の返済費用
5. お子さんなどに渡す生前贈与
6. 趣味などに使用できるある程度自由なお金

概ねこのような形での資金使途になりますが、前項の中でリバースモーゲージの取り扱いは3つありました。この中で社会福祉協議会でのリバースモーゲージは決まった目的（自立支援）があるため、老後の生活資金のみのご利用となります。

住宅金融支援機構の場合は社会福祉協議会と違い、生活資金としての利用はできないことになっています。

金融機関のリバースモーゲージは、原則的に資金使途は自由なところが多いのが特徴ですが、投資目的や事業用などは利用できません。

リバースモーゲージ型住宅ローンは、社会福祉協議会や住宅金融支援機構のリバースモーゲージの仕組みが基本になり、資金使途や借入の条件など間口を広げたローンとなります。

社会福祉協議会が取り扱うリバースモーゲージは、その住居に住む人全員が原則として65歳以上であることが条件の一つです。

その他、金融機関にもよりますが、リバースモーゲージ型住宅ローンでは一般的に55歳あるいは60歳以上の人を対象にしていることが多いです。

金融機関のリバースモーゲージは、は、使途の面でも幅広い用途に対応しているのが特徴です。老後の生活資金はもちろん、住みかえ資金としても利用できるため、セカンドライフを考えるうえで使い勝手が良いでしょう。たとえば、「子どもが巣立ち、シニア夫婦2人だけになったあとの家は広すぎるため、もう少し狭いマンションに住みかえをしたい」ということにも利用できます。

子供たちは独立して自宅を所有していて自宅を継いでもらえないとか、自分が死んだ後の家はどう処分すればいいかわからないなども、「リバースモーゲージ型住宅ローン」を利用すれば、死亡時に自宅を売却して借入金を清算すればいいので、死ぬまで住み続けられます。 住宅ローンの一面もありながら、生存中は利息だけを毎月返済し、死亡したあとに元金を返済するリバースモーゲージのメリットをあわせ持つのが特徴です。

リバースモーゲージのメリットとデメリットを考えてみます。

まずはメリットから

• 住宅や土地などを担保にして、今の自宅に住み続けながら老後の資金の借入ができる。
• 借りた方が亡くなられた場合に配偶者や相続人が契約を引き継ぎできるようにしている金融機関が多く、住居に関するリスクが減る。
• 毎月の支払いは金利のみになるため、老後の支出を減額できる。
• 元金支払いは借りた方の死亡時に現金にて一括で返済か、自宅を売却を選択できる。借入金の繰り上げ返済も可能。

デメリットは

• 借入の担保になる物件が市場価格よりもかなり安くなってしまう為、自分が思っていた以上に借入の金額が低い。
• 生きている間に土地建物の相場下落により、借入金額が低くなるリスクがある。
• 変動金利のみなので、金利変動リスクがある。
• ご長寿で、長生きすればするほど限度額まで資金を使ってしまうリスクがある。
• 相続人に債務が残る場合もある。
• 配偶者が自宅に住み続けられなくなる可能性もある。
  これは、配偶者名義で借り換えができる金融機関も多くありますが、審査が通らずに自宅を売却するケースも考えなくてはなりません。

このリバースモーゲージを検討する際には、色々な事柄を考えなくてはなりません。

老後の資金は年金と預貯金で足りているか？不動産の資産を子供たちに残すのか？

自分たちが長生きした場合でも資金は足りるのか？など

私どもプロネックス株式会社では、正直あまりお勧めはしておりません。

これは、借入（担保提供）をする際に不動産の担保が市場の金額よりもかなり低く設定されており、借入を起こしても、その資金を早い段階で使いきってしまう可能性があります。

それであれば、生前に不動産の売却を行い、今の自宅よりもサイズの小さい物件を購入することを検討したり、少し、空気の良い地方へ移住を考えてみたりすることも必要と思います。

折角今なら高く売却できるのに低い金額で将来的に手放さないといけないと思うと残念な気持ちになります。

弊社ではこういったことも考え、どのように不動産の活用を行えば老後が豊に生活できるかなどのご相談も受けております。

老人ホームの入居資金で自宅売却をすることや、売却をして、地方移住のお手伝いなどをさせて頂いております。

不動産の売却や有効活用ならプロネックス株式会社までお問い合わせください！